始まりの場所だゾ。

どうも、テスト前に限って普段しないことをしたくなる藤也です。

 

2017.9.7

 

「やっぱ男の子はこうでなくっちゃね。」

「あまりにも真剣な姿が良かったよ。」

俺に差し入れをくださった女性はそう言っていた。

このあと俺がどこへ向かうのかも知らずに。

 

2017年夏のある日

僕は死に物狂いで必死にペダルを高速回転させていた。

栃木県は宇都宮市から浦和駅ー渋谷駅を経由して

日本のど真ん中眠らぬ街大東京の

さらに中心地である渋谷を目指して。

その距離約126km。走行時間6時間。

 

自転車で旅をするのが好きな俺は

中部・関東・関西を旅していた最中に

リア友たちから呼びつけられたのだった。

本当は栃木からさらに北上するつもりだったため

引き返すのは本来ならば大幅なロス。

それでも引き返したのはある場所へ連れて行ってもらうためだった。

 

ATOM TOKYO(通称:鉄腕)

 

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最近高校の時の部活の友人らが

福岡のクラブによく行ってるという話は聞いていたが

自分には縁のない世界だと思っていた。

しかし、これも旅の中の経験、社会勉強

そして何より一番仲の良いリア友たちが

こんなにもタイミングよく集まれる機会は他にないと思い

行くことにした。

 

集合するとまずコンビニへ行きタブレットを購入。

どうやら、これがクラブのマストアイテムの1つらしい。

リア友らの話を聞きながらクラブへの道のり。

どうやら最近彼らはナンパというものを楽しんでいるらしい。

話を聞けば聞くほど俺はナンパに興味がわいた。

ドラマや漫画でしか存在しないと思っていたそれが

現実にも存在していることに驚いた。

 

やがて渋谷の中でもひときわ異様な雰囲気を放っている(ように見えた)入り口へ。

 

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いかつい黒人にビビりまくりながらボディチェックを済ませ

ロッカーを通り扉を開けると。。。

 

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そこはさっきまで俺がいた現実と

完全に切り離されたかのようなまるで別世界。

幾数ものレーザーライトが飛び交い

耳をつんざく音が体全身に響き渡る。

20代前半から30代過ぎまで

学生から社会人まで

様々な人間でごった返すカオスな空間。

俺はただただ圧倒され立ち尽くしていた。

俺の知らない世界がそこにあった。

 

23時からラストまでリア友と踊って

たった一人だけ、一人で踊っていた子に声をかけてみた。

 

「一人で来てるの?」

 

(コクッ)

 

たったそれだけだった。

クラブ慣れした様子の彼女は俺を嫌がるわけでもなく

良い反応を示すわけでもなく、ただただ自然に呼吸をするかのように

うなずいて見せた。

 

「一緒に踊らない?」

 

(ニコッ)

 

またもそれだけだった。

嫌がるでもなく食いつくわけでもなく

1つだけ笑みを浮かべると

まるで俺はいなかったかのようにすっと前線に消えていった。

 

そして、途中から入ってきたOL風の1人が気になった。

が、その子の友達が他の男に声をかけられたときにみせた

「私たちそういうのいらないんで。」的なジェスチャーにビビり

 

(この二人には声をかけても意味ないんだ)

 

と何一つアクションを起こせなかった。

その後その子とは3回ほど目が合い

最後のほうでは友達の子がその子を俺の前に差し出すかのように

すっと距離を取ってくれて

その子は俺の真ん前に来たが、それでも何もできなかった。

目の前に来た時に、首だけ俺のほうを振り返りじっと目を合わせた後帰っていった。

 

「なんだよお前、情けねえな。」

 

そういわれた気がした。

 

アトムを退店しリア友5人で中華チェーン店へ行き

がっつり飯を食った。

いわゆる坊主飯というやつだった。

そして、リア友の家で夕方まで休ませてもらった。

 

結果として書くならば1声掛けといったところか。

 

このときはそんな言い方すらも知らなかったが。

 

閉鎖的な空間で大多数の観客とともに

それを煽る演者と爆音に合わせて歌い騒ぐのは

踊るか、拳を突き上げるかの違いはあるが

長渕剛のライブに通じるものがあった。

なんなら一人だけクラブで拳上げしてても良い。

もちろん最後まで右腕一本で。

 

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一緒にするなと両者のファンは怒るだろうが。

そもそもお祭り男の藤也がテンション上がらないわけがない。

 

(俺はきっとクラブにはまるだろう)

 

そう確信して俺は

昨日差し入れをくださった女性へ対する

ちょっとした罪悪感を感じつつ

昨日の6時間126km走行と6時間クラブで死にかかった脚で

茨城県へとペダルをこいだ。

 

 

 

アトムで完敗~チャリ旅に幸せあれ~

 

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

感想・コメント・アドバイスなど

じゃんじゃんお寄せください!!

 

トゥットゥルトゥル トゥットゥルトゥル

トゥッ!トゥッ!トゥッ〜〜♪♪

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